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L'Appréciation sentimentale 2

映画、文学、漫画、芸術、演劇、まちづくり、銭湯、北海道日本ハムファイターズなどに関する感想や考察、イベントなどのレポート

ちくさ正文館書店、喫茶モノコト~空き地~にて岡部昌生氏の芸術作品に遭遇

先日名古屋に行った際、JR千種駅近くにあるちくさ正文館書店を訪れた。この本屋は人文系の専門書がものすごく充実しており、書店員の強いこだわりと自負が感じられる名古屋でも屈指の品揃えである。一つ一つじっくりと背表紙を眺めるだけでも軽く1時間半くらいは経過してしまう。いくらネット書店でポチる人が増えようが、小型で充実しているリアル書店の奮闘を見ると、やはり買わずにはいられないものだ。今度の読書会で読むことになっている課題本をここで買おうと思ったが、残念ながら見つからなかったので、代わりに新書を一冊購入。店長と思しき方が満面の笑顔で対応してくれるところに、お客様に買っていただいてくれているというありがたさが伝わってくる。実に素晴らしい書店なのである。

購入した際、おつりと一緒に渡されたのが、書店二階にある喫茶モノコト~空き地~の50円オフチケットである。前回来店時には二階にテナントは入っていなかったが、半年ぶりの来店ということもあっていつの間にかカフェができていた。夕食を食べていなかったこともあり、閉店まで一時間ほどあるので、タイミングもちょうど良い。ついでだからここで夕食をとることにした。

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店内の階段から二階に上がると、実にだだっ広いスペースに、壁一面が真っ赤に染まっているのが目に飛び込んでくる。よく見ると、これもアート作品であり、他にも様々なアート作品も展示されている。ここはギャラリーとして使われており、演奏会やライブ、演劇なども行われているスペースのようだ。

食事後、いろいろ店長さんが美術作品について一つ一つ丁寧に解説してくれた。作者は岡部昌生氏。北海道出身で北広島在住とのことなので、自分が北海道から来たことを伝えると、その偶然にお互いにひどく驚いた。赤い作品は、雄別炭礦病院屋上遺構をフロッタージュした作品とのこと。雄別と言えば全国屈指のホラースッポットとして有名なのだが、そんな場所でも芸術作品にしてしまう勇気に敬服!あとで調べてわかったが、この作品は2014年の札幌国際芸術祭でも展示されていた作品だ。どうりでどこかで見たことがあるような気がしたと納得。脳はすべて一度観たものを記憶しているわけだ。

他にも、広島の宇品駅のプラットホームや福島原発近くにあったご神木の切り株をフロッタージュした作品も展示されていた。奇しくも訪れた日が展示の最終日で、閉店一時間前に飛び込んだ私が同じ北海道出身の芸術作品を見ることになったというのも大変面白い偶然である。また近いうちに機会があればちくさ正文館書店と喫茶モノコト~空き地~を訪れてみたい。