『じんぎすかん』文学フリマ札幌にて販売
唐突ですが、『じんぎすかん』という冊子を創刊!急遽文学フリマ札幌にて販売しました。私も参加させていただいている札幌ワカモノ文学サロンのメンバーで急遽冊子を発行して文フリ札幌に出店しようという話が突然持ち上がったのがたしか4月下旬。そこから急遽メンバーで原稿を書くことに決定して、月一回の活動で時間的にもメンバーの原稿を講評してブラッシュアップするヒマもなく、書き上げて即掲載という実に突貫工事的な状況だった。よくぞまあ完成したものである。
ついでなので、ブースでは自著の『ぼく、学級会で議長になった』も同時販売。先週から雨続きだったけど、当日は晴天に恵まれたこともあって、売り上げは思ったよりも大きかった。お買い上げくださったみなさま、どうもありがとうございます!!!
私が寄稿したのは論文的なエッセイで、人工知能と国語教育、読解力にかんする考察である。新井紀子著『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』からインスピレーションを得て、人工知能が小説を書くことや、現代国語の教育の問題点を、国文学者の石原千秋の視点を借りつつ、半ば批判的に論じたものである。人工知能の台頭で人間の仕事が奪われないようにするために一番重要なのは読解力である。だが、学校の国語教育は詰まるところ道徳であり、読解力の養成にほとんど寄与していない。これってどうよ?というのが大まかな要旨である。読解力の問題は調べれば調べるほどこれは大きな問題で、国語教育が抱える闇なのかもしれない。イ・ヨンスクの著作や言葉と国家の問題など、今後もっと自分で研究したいテーマも広がった。
あとから読み直すと、もう少し表現をブラッシュアップしたり、詳細な注釈をもっと付けたり参考文献を載せたかったなぁという思いもあり、不備は否めないが、言いたいことは伝わったのではないかという手応えは多少なりともある。
特に査読や審査があるわけではないが、冊子を創って論考を載せるのは、自ずと気合いが入るものである。はたして第二号は出るのか??その時はまた何か新しい考察を寄稿させていただきます。お楽しみに!